オンブズマン委員会について

内潟療護園は、平成5年、民間社会福祉施設としては日本で最初に施設オンブズマン制度をスタートさせました。現在では、法人と委員会との間で協約書を締結し、さらに利用当事者の協力員を1名配置しています。
それぞれのオンブズマンには、施設を隔月で訪問し利用者一人ひとりに声をかけて、苦情や意見、要望を聴いていただいています。その内容については、個人のプライバシーを保護し施設長に報告、改善の要求がされます。改善される事がらや検討する事がら等によって、そのつど、施設長からオンブズマンに口頭による回答がされます。
これらの内容や経緯について、年3回オンブズマン委員会の定例会にて議論され、文書によって理事長に報告されます。そして、同じく文書によって回答されます。この報告書と回答書はふりがなをつけて、掲示板へ掲示されます。

オンブズマン委員会 委員長 沼田 徹(弁護士)

委員長沼田 徹

(弁護士)

オンブズマン委員会 委員 三上 つま(元 中泊町役場職員)

委員三上 つま

(元 中泊町役場職員)
オンブズマン委員会 委員 葛西 マツ子(主婦)

委員葛西 マツ子

(主婦)
オンブズマン委員会 委員 戸来 睦雄(大学教授)

委員戸来 睦雄

(大学教授)

協力員平山 琢司

(ケアホームうるしかわ利用者)

オンブズマン委員会報告及び回答

2024年度 第1期(2024年4月~6月)

オンブズマン委員会から苦情・要望 法人からの回答・対応

[内潟療護園の利用者から]

①月、水、金とうちがた工房で過ごしていますが楽しいです。

当施設に短期入所中で、生活介護週3回うちがた工房を利用されています。

本人の意向を確認しながら、これからも楽しみのある生活ができるよう支援していきたいと思います。

[福祉ホームホームきりん館の入居者から]

①先日、鰺ヶ沢までのドライブの企画があり、きりん館の入所者7名が参加しました。

色々なお店から食べ物やお土産を買ったり、昼食を取ったりして楽しかったです。

感染予防対策を行いながらでの外出ですが、少しずつコロナ前の生活に戻りつつあります。

これからも皆様には感染予防対策にご協力いただきながら、外出やイベントを企画し実施して参ります。

②出されている食事は美味しいです。

ご意見ありがとうございます。皆様の希望や意見を聞きながら、嗜好に合う食事を提供して参ります。

[第二うちがたの利用者から]

①居室での面会が例外的にできる利用者がいるようなので、他の人もできるようにして欲しいと思います。

日々の感染症対策にご協力いただきありがとうございます。施設内でクラスターを起こさないように感染症対策を継続しながら日常生活を営み、外出や所定の場所で家族と面会する機会をつくり、楽しみを増やしていきたいと思います。

しかし、限定的とはいえ「例外的に居室で面会している利用者がいる」となれば不公平感や不信につながると思われます。きちんとした説明が必要と思われた事例でした。

今後も特例や例外が発生する場合は「生命の危険と判断される場合」のみです。

②「お楽しみバイキング」の時のおかずは揚げ物が多く、特別なバイキングという感じがあまりしません。特別感があると良いと思います。

自分好みの弁当を作ろうという企画でした。企画物のバイキングは好みが分かれるようです。好評の声もあり、残食量も少なかったです。次回は、特別感にこだわった企画を実施したいです。

③バイキングで「焼き肉」が出されますが、いつもの食事の時と違って、カルビとかハラミを食べられたらうれしいです。

食材を柔らかくして、歯がない方でも無理なく召し上がれるよう軟菜食を提供しています。カルビやハラミについては、調理方法を工夫して提供したいと思います。

④メニューが固定化されている傾向があるので、新しいメニューを入れて欲しいです。

6月から新しいメニューを取り入れています。ぜひ味わっていただきたいです。今後もメニューを増やせるように頑張ります。

⑤山菜が採れる時期には、山菜が食べたいです。

バイキングでは、ふきのとう・タラの芽・うどなどを食べていただきました。調理方法を工夫して旬の時期の食材でも提供したいと思います。

[ケアホームの利用者から]

①朝ひだまり工房に出発する時刻が少し早くなり、午後ひだまり工房から帰ってくる時刻が遅くなりました。ひだまり工房にいる時間が少し長くなって生活のスケジュールが変わり、トイレなどにも戸惑いがあります。

ケアホームに帰ってきてからあまり余裕がなく、食事も急き立てられるような気持ちになります。

夕食の開始時間は一人ひとり違います。余裕をもって30分ほど遅く食べられるようきちんと話し合って決めたいと思います。

ひだまり利用に関しては、気持ち良く通えるよう情報共有していきたいと思います。

②買い物外出に行けるようになりました。飲食が禁止とされていますが、これから暑くなるので飲食ができるようにして欲しいと思います。

混雑する時間帯は避けていただき、単独での食事の場合は飲食可能に変更します。

ただじ、アルコール摂取後の道路走行は飲酒運転になるため介護タクシーなどの利用が必要となりますのでご注意ください。

[福祉オンブズマンから]

①デイサービスの選択食ですが、選択したおかずが配膳される前に利用者が食べ始めているので、選択したおかずをもっと早く効率的に配膳する工夫が必要だと思います。

ご意見ありがとうございます。

選択食ですが、見る楽しみ・選ぶ楽しみ・味わう楽しみをコンセプトにしており、実際に目の前で選んでいただいているため、多少時間がかかっています。しかし、利用者様には少し待っていただいているのが現状のためボランティア様、職員とも話し合いを重ね、より効率が良い配膳方法を検討していきます。

②施設内で尿臭を感じることがなく快適です。

ご意見ありがとうございます。これからも利用者様に快適な生活を提供するために努力してまいります。

③第二うちがたでオンブズマン委員会の古い掲示物がそのままになっていましたので、差し替えをお願い致します。

配慮が行き届かず、大変申し訳ありませんでした。早速、最新のオンブズマン委員会「2023年第二期報告への回答・対応」に差し替えいたしました。

オンブズマン委員の紹介につきましても、新しいパンフレットが出来次第、掲示させていただきます。

④職員の皆さんは、会話が困難な利用者との意思疎通をどのようにしているのでしょうか。

利用者様との会話は、発語だけでなくその人の表情や視線、身体の動きなどを見ながら行っていることが多いです。また普段からの関係性も大切にしています。

⑤バイキングの時、内潟療護園の利用者の皆さんが不満を表すことなく、順番をゆったりと待っておられました。

これからも利用者様の希望に沿ったメニューでバイキング食を楽しんでいただけるように工夫していきたいと思います。

⑥第二うちがたで、会話が難しい2人の利用者の方がとても楽しそうにコミュニケーションをとっておられたことは、印象的でした。

法人理念である「一人ひとりが人として豊かに」を体現していくことができるように、利用者・職員皆で支え合い、助け合いながら日々の生活を送っています。

2024年度 第2期(2024年7月~2024年11月)

オンブズマン委員会から苦情・要望 法人からの回答・対応

[内潟療護園の利用者から]

①味噌汁の味付けがしょっぱいので甘くして欲しいです。

味噌汁の味付けがしょっぱいという意見がでてしまい、大変申し訳ございませんでした。

塩分濃度の測定を実施していますが、再加熱等し、味が濃くなってしまっていたかもしれません。味噌の量を少なくしても美味しくなるよう、出汁の濃さ、量を変えていきます。

②髪の毛が多く抜け落ちて、居室の床に散らばってしまいます。お掃除の回数が増えるとよいと思います。

大変申し訳ございませんでした。髪の毛が抜けやすい人は、毎日床掃除をしていましたが、それ以外にも汚れている時はその都度床掃除を行い、きれいな環境で過ごしていただけるよう配慮していきたいと思います。

[福祉ホームきりん館の入居者から]

①業者が来て治してくれたのですが、まだ居室のお湯の出が悪いです。

ご迷惑をおかけしております。

お湯の勢いが弱いことについては、引き続き業者と改善する方向で進めます。また、蛇口の部分にゴミ等、不純物が蓄積していましたので、掃除したところ多少は改善できました。また何かありましたらご連絡ください。

②便器が小さく使いづらいです。

ご迷惑をおかけしております。業者に相談しましたところ、既製品での対応は難しいとのお答えをいただきました。引き続き検討いたします。

[第二うちがたの利用者から]

①早く居室での面会ができるようになると良いと思います。

日頃の感染症対策へのご協力ありがとうございます。コロナ前のように居室で面会したいというご要望は多くありますが、現状は法人の感染症対策の指針に沿い面会場所を定めて実施しております。近隣地域においてコロナ感染者の増加が聞かれていますので、ご理解お願いいたします。

②隣室の入所がテレビをつけっぱなしで寝てしまいます。安眠の妨げになって気になります。

大変ご迷惑をおかけしました。夜間、消灯時には利用者さんに確認してイヤホンをつけてもらう。あるいは、テレビを消すなど工夫しますのでよろしくお願いいたします。

なお、利用者懇談会でもお願いしました。

③「秋祭り」の開催方法などについて、入所者からも意見を聞いて欲しいと思います。

今後の行事の際は、利用者皆さんの意見も伺いながら、一緒に準備していきますのでよろしくお願いします。

④「秋祭り」のあと、外部の人と接触することになったので居室から4日間出られず、ストレスを感じました。

日頃の感染症対策へのご協力ありがとうございます。皆さんには、日常生活においてご不便をかけることになり、ストレスを感じた方も多かったと思います。しかし、施設内に感染症を持ち込むことなく、ご家族や地域の皆さんと一緒に楽しい時間を過ごし無事に秋祭りを終えることができました。

今後も感染症対策にご協力・ご理解をいただきながら、楽しみを増やせるようにします。

⑤最近メニューが変わり食事の内容がよくなりました。

ご意見ありがとうございます。これからも多様なメニューを取り入れ、食事の時間が楽しみとなるように努めます。

⑥「かすべ」を食べたいと要望したところ、バイキングで出してもらい希望が叶って良かったです。

利用者の声を大切に、可能な限り要望に応えていきたいと思っております。

[ケアホームの利用者から]

①ひだまり工房の利用者の中に大きな声を出す方がいます。その方を落ち着かせて静かにしてもらえるような取り組みができないでしょうか。

障害特性で不穏になりやすく、大きな声を上げる利用者がいらっしゃいます。職員一人ひとりが利用者の障がいを把握し、有効な対策を検討し対応します。

②職員にくつのヒモがほどけたので結んでもらうようにお願いしたのですが、「1回だけだよ」と言われて、困りました。

心配りが行き届かず、ご迷惑をお掛けし大変申し訳ございませんでした。利用者の心に寄り添い安心できるサービス提供に努めます。

③職員が居室にある冷蔵庫の中の飲み物を飲んだり、お菓子を食べたりしないで欲しいと思います。

職員に事実確認したところ飲食はしていないが、排泄介助の待ち時間に声を掛けてから食品やコップを冷蔵庫に戻したことは数回あるとのこと。

誤解を招き、不快な思いをさせて大変申し訳ありませんでした。今後は、本人の目の前で冷蔵庫への出し入れを行います。

2024年度 第3期(2024年12月~2025年3月)

オンブズマン委員会から苦情・要望 法人からの回答・対応

[内潟療護園の利用者から]

①ある男性職員の口調がきついので、もう少し、やさしく対応して欲しいです。

どのような理由があっても、利用者の方に対して威圧的な言葉づかいで対応することは決して許されません。今回の件を深く反省し、改めて職員への指導を徹底し、常に丁寧な言葉づかいと支援ができるよう努めていきます。この度は誠に申し訳ありませんでした。
②コールボタンを頻繁に押しても、職員は皆やさしく対応してくれます。 大変うれしく思います。今後も利用者様が安心して過ごせる施設環境を維持できるよう努めてまいります。

[福祉ホームきりん館の入居者から]

①業者が来て治してくれて、居室の水やお湯の出が良くなりました。

ご迷惑をおかけしております。再度水圧等不具合がありましたら、ご相談下さい。その都度掃除を行ったり、業者にて改善できるようにしたいと思います。
②ごはんが美味しくなりました。メニューが変わって、品数が多くなり、デザートも美味しいです。

ご意見ありがとうございます。

定期的に給食会議等を行って、皆様に美味しい食事等を提供できるよう工夫を行っております。これからもご意見をいただきたいと思います。

③3月22日に買い物外出がありますが、コロナの影響で長らく買い物外出ができていなかったので、楽しみです。

新型コロナ感染症が5類に移行されましたので外出や行事等を再開しています。

しかし人が集まる場所へ出かける場合は、これまで同様にマスクの着用や消毒をお願いして感染予防対策を行います。

[第二うちがたの利用者から]

①お便所で用が済んでコールを鳴らすのですが、直ぐにきてもらえないことがあって、5分待ってと言われます。

しかし、便器に座っているとお尻が痛くなります。直ぐ来られないことは分かるのですが、なるべく早く来て欲しいです。また、コールを繰り返しすると、「何でコール鳴らすの?」と言われることがありますが、言わないで欲しいと思います。

申し訳ありませんでした。コール対応に関して時間帯によってはお待たせすることがありますが、できるだけ早く対応するように努めます。

言葉・声かけについては、接遇研修を行い、スタッフ全員で対応について考え、話し合っていきます。相手の立場に立った振る舞い、相手を思いやる言動をするようにいたします。

②食事のメニューが新しくなって、おかずが美味しくなりました。

ありがとうございます。さらに満足していただけるように努めてまいります。

[ケアホームの利用者から]

ひだまり工房の利用者の中に、特別に構ってもらいたいと思う気持ちが強いのか、暴れたり、大きな声を出す方がいます。

不快な思いをさせてしまい大変申し訳ありません。不穏時には職員が都度対応しています。一人ひとりの心に寄り添い、個々の可能性を最大限に引き出せるように支援しています。これからもみなさんが安心して利用できる環境づくりに努めます。

[オンブズマンより]

内潟療護園の玄関を上がったところに立派なおひな様が飾ってあり、とても素敵でした。

令和7年度は、面会が居室でも30分制限で出来るようになるとのことで、利用者の皆さんは喜ばれると思います。

ありがとうございます。

各拠点ともに、ご利用者様が季節を感じることができる飾りや工夫をおこなって、環境整備を行ってまいります。

年間を通して感染予防対策を行っております。少しでもコロナ前の生活まで近づけてまいります。

2023年度報告書
2022年度報告書
2021年度報告書
2020年度報告書
2019年度報告書
2018年度報告書